先日、随分若い友達が
「私はとてもつまらない生活をしてるのかなーとこのごろ思うんです」
と話し始めました。
その友達は３０歳過ぎで、私からすると娘のような年齢です。
「私は別にどうなりたいという願望もなく
派遣社員として普通に働いてるだけだけれども
特に不満はないし、
時々旦那と出かけることはあるけど
別に旅行好きってわけでもないので
休日は家にいることが多いし、貯金も好きだし
あんまり買い物もしないんです。
子どももいないけれど、欲しいとも思わないです。
友達に、そんな人生つまらない、もっと自分のやりたいことをやって輝かないと・・・
みたいなことを言われてしまって、すごく凹みました。
でも、そう言われても
やっぱり今のままでいいとしか思えないんです」
と言うのです。
大切なことは自分が周りからどう見えるかでなく
自分がどう感じているか、どうしたいのか、です。
私の友達は
他人にどう言われても
「やっぱり自分はこれでいいんだとしか思えない」
と感じているわけですから
それでいいのです。
私には、彼女のお友達のほうが
今の自分を受け入れられなくて
「輝かなくちゃ」という思い込みにとらわれているように思えました。
自分の中の、自分の気に入らないところを
他人の中に見つけて、不満をつのらせるのは
よくあるパターンですね。
「輝きたい！」って思うのはとても自然なことで
自分を十全に楽しく生きたい気持ちの表れだと思います。
何かやりたいことがあるなら
素直にやればいいですね。
でも
自分が何をしたいのかは分からないけれども
何か際立って見えるようなことや
賞賛されるようなことをして
「輝かなくちゃ」と焦りを感じているなら
「成長しなくてはいけない、向上しなくてはいけない」と
感じているなら
それは
今の自分を好きになれない、
受け入れられないことの裏返しかもしれません。
変化したくないと思っても
万物流転
あらゆるものは刻々と変化しています。
特別なことをしなくても
普通に生きているだけで
人は十分にいろいろなことを経験し
いやでも成長するものです。
未来のことは誰にも見通せませんが
今後どうなっていこうと
これからどう成長していこうと
今の自分は、今の段階で
体験すべきことを、ちゃんと体験しているんです。
その意味で
誰もがその時、その時点で
常に完全なんです。
人には例外なく生まれてきた目的があり
課題があり、役割があります。
様々な体験をとおして
その目的、課題、役割を実現していくために
必ず導かれていきます。
自分の深いところにつながることが大事です。
自分の中からふと起きてくる
これがやりたいな、とか
なんとなくこれに惹かれるな、
などという、小さな衝動に従っていくこと。
自分を満たしていくこと。
それを続けていくことが鍵です。
その、ふと起きてくる声は
はっきりと、鳴り物入りで現れるのでなく
小さな控えめな声です。
そんな小さな声に素直に従っていくと
もしかしたら
びっくりするようなところに行き着くかもしれないし
あなたの日常は一見
たいして変わらないように思えるかもしれません。
それでも
間違いなく
みんな導かれていきます。
自分の深いところからの声に。
周りから見て
輝いてるとか輝いてないとか
どう見えるかなんて
どうでもいいことです。
「自分はこのままじゃいけないんじゃないか
もっと輝かないといけないんじゃないか」
と不安にさいなまれていては
自分の中から起きてくる
そんな小さな声が聞こえなくなってしまいます。
今の社会には
「今の自分でいてはいけない」
と思わせるしかけがいっぱいです。
「不安をあおって、お金を使わせよう」
というのは
一番ありふれたしかけですね。
私の友だちは
自分が満足できているのだから、今の生活を続けていけばいいし
今のままでいたいと思っていても
転機が起きるかもしれません。
何が起こるかわからないのが人生です。
はた目からは変わりばえしないように見えても
日々体験を積み重ねて
どんどん変化していきます。
彼女が貯金好きで、あまり動かないのは
ここぞという時のために
エネルギーを貯めるように
導かれているのかもしれません。
彼女は自分の中の小さな声を聴いているのかもしれません。
周りにどうこう言われることではありませんね。
つまらない人生を生きている人なんていません。
ちゃんと導かれていることに
安心して大丈夫。
自分の中からふと起こる声に従っていくことだけですね。
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