私は長い間、瞑想というものが何なのかよくわかりませんでした。
２８歳ごろから、人智を超えた大いなる存在とか、ハイアーセルフとか
それは必ずあると思っていましたから
そういう本を読んだり、セミナーをのぞいたり、人に出逢ったりしていました。
そんな時はだいたい必ず
「瞑想しましょう」
って勧められるので
きちんと座って言われるまま「瞑想」していたのですが。。。
頭の中は雑念だらけで、
何のためにこんなことやっているのかわからず
何か得るところがあるようにも思えませんでした。
「雑念を裁かずに
ただ観察しましょう」
って言われるんですが
観察していても
特に何かが起きるわけでもなく
忙しい毎日の中でわざわざ
貴重な時間を無駄にしているとしか思えず
こんなことをするくらいなら
読みたい本を読むとか
やりたいことやるとかした方がいいと思って
結局長続きせず
ちょっとやってはまた止めるということを繰り返していました。
今、思うのは
瞑想とは
「宇宙につながっている、大いなる自分がドーンといて
その大きな自分が
あれこれ考えたり迷ったり右往左往している小さな自分を
ゆったりと観察すること」
という感じでしょうか。
だいたいにおいて
ほとんどの場合、人間は
明日のプレゼンはうまくいくだろうかと心配したり
やらないといけないことを思い出してしまったと焦ったり
いつも自分はこうなんだ、だから私はだめなのね、
と自分を責めたり
こないだの腹の立つ経験を思い出して
再び腹を立てて
誰に何と言い返してやったらスッとするかな
と考えてみたりして
頭の中は大忙しです。
でもそれはあくまでも「思考」でしかなく
「本当の自分」ではないんですね。
思考があるから
危険を予想して対策を立てられたり、
過去のデータをもとに判断したり
いろいろな出来事を関連づけたり
計画したり実行したりもできるわけです。
でも
あくまでも主人は自分であって
思考を道具として必要に応じて使えるといいのですが
その思考が暴走してしまい
コントロールできなくなってしまうことがよくありますね。
思考が主人で自分が従者になってしまうんですね。
「大いなる自分」と「思考」は別物なのに
「思考」イコール「自分」だと思い込んでしまっていることが
混乱の種なんですね。
私にとって、役に立ってくれた瞑想とは
静かに座って
思考がどんなに右往左往しているか
大騒ぎしているかを
見ているだけなんですね。
教室の授業風景に例えると
とても頭がいいけれど自己主張が強く
心配性で落ち着きのない子どもが
大暴れして教室を乗っ取ってしまっている感じですね。
叱ったり抑えつけたりすると
もっと大声で叫んだり、暴れたりするかもしれません。
落ち着いてよく教室を眺めて
大暴れしている子どもに話しかけると良いですね。
「思考ちゃん、
あなたは
未来の危険を予想したり対策を練ったり
分類したり計算したり計画したりすることが得意なんだよね。
あなたはとってもかしこいもんね。
私のためにいつも一所懸命働いてくれてるんだよね。
あなたはとっても大切なメンバーなんだけど
「感覚ちゃん」とか「ハートちゃん」とか「第六感ちゃん」とか
他にもいっぱい大切なメンバーがいて
みんなで協力してやっていきたいの。
必要な時はあなたに存分に働いてもらうから
呼ぶまで静かにしていてね」
そんなふうに話しかけることができたら
既に
あなたは思考と一体ではなくなり
自分が主導権を取り戻したことになります。
それでも
「思考ちゃん」は教室の中をうろうろしたり
勝手に話し始めたりするでしょうけれども
「思考ちゃん」はそういう性格なのですね。
そういう性格だからこそ
「思考ちゃん」にしかできないお仕事ができるわけなので。
だんだん上手に扱えるようなると良いですね。
「あ、また思考ちゃん、やってるのね、わかったよ、ありがとね」
と、安心させてあげると良いですね。
もちろん一口に「瞑想」と言っても
いろいろな瞑想方法があります。
静かに座ることだけでなく
私の場合は
レイキをすることも瞑想ですし
自然の中で生き物と触れ合うことも瞑想です。
別に「静かに座る」ことが必須なわけではありません。
ちょっと時間を取って
こんなふうに自分を見つめてみると楽しいです。
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